もし補助金のプロが「補助金採択に向けて重要なことを1つだけ挙げろ」と言われたなら?
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皆さまこんにちは。
ビジネス支援行政書士 ライズ法務事務所の米山です。
当事務所では補助金申請サポートなどを主業務としており、行政書士の中でも数少ない認定支援機関として経済産業省から認定されており、加えて、元官僚(制度を作る側)の経歴持っているという、レア度と専門性の純度が極めて高い事務所となります。
設立以降多くの事業者さまからお声がけをいただき、成長する機会に恵まれております。
本当にありがたい限りでございます。
さて、予算が成立し、新年度がスタートし、そしてGWが終わると始まること
そう、それは、
補助金などの各種支援制度が動き出すシーズン到来!
でございます!
そんなシーズンがいよいよ到来するわけですが、先日、士業仲間から
「補助金採択に向けて最重要なことを1つだけ挙げろと言われたら何を挙げる?」
と質問をされました。
なるほど、このテーマは面白い!
ということで今回は
『補助金申請の準備をする中で私が最も重要だと思うもの』
を記事にさせていただきました。
どうせGビズIDを用意せよとかでしょ?
と思われた方、なかなか鋭いですが今回は残念ながら違います
※もちろん、Gビズも大切です。
早速結論ですが、それは、
Microsoft社製のオフィスソフト(具体的には、Word、Excel、PowerPoint)を準備する
です。
Microsoft社製のオフィスソフトは導入するのにそれなりの費用がかかるため、無料で使えるGoogle社製のソフトを使っておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ではなぜそれではダメなのか
今回は、補助金申請の書類作成はMicrosoft製品にすべき理由を説明していきたいと思います。
申請を考えている事業者はもちろん、事業者の申請支援を行う士業者にとっても有益な内容になっていると思います。
それではいきましょう
とその前に、
まず、大前提としてMicrosoft製品以外のオフィスソフトを使うと『不採択となるリスクが高まる』というのがこれからあげる項目の内容全てに共通する結論です。
では、なぜそうなるのか
それを各項目で書いていきたいと思います。
※ちなみに、以下の内容では、Google社製のオフィスソフトを例としてあげていますが、基本的にMicrosoft社製以外であればどのオフィスソフトでも同じリスクを孕んでいるとしてお読みください。
目次
1.書類はとにかく正確性重視!
補助金の審査として、ここ最近では2次審査として口頭審査(オンライン面談)を行う補助金も出て来ていますが、それでも依然として書類作成が最重要であることは変わりません。
(書類審査を通過しなければ2次審査に進めないですからね)
このように、申請書類は補助金審査に直接影響を及ぼす極めて重要な要素となっています。
そのため、書類はとにかく正確性が求められます。
もし書類に不備があれば『申請不備』として処理されてしまいますし、また、事業計画が正しく書類に落とし込まれていなければ、審査する側は申請内容を正しく理解できず、評価が下がってしまいます。
逆に、明確で説得力のある書類を提出することで、審査する側に事業の価値や実現可能性を効果的にアピールできます。
補助金申請では、限られた予算の中で競争率も高くなります。
そのため、申請書類の質が採択率に直結すると言っても過言ではありません。
不備がない書類を作成すること、事業の強みや独自性など審査する側を納得させられるよう、自身の計画を正確に伝える書類作成が必要となります。
この『書類の正確性』がMicrosoft社製のオフィスソフトを使うべき理由のキーワードとなります。
ではここからどんどん理由を掘り下げていきましょう。
2.リスク① 要件不備・様式不備となる可能性が高まる
2-1 互換性について
Google社が提供しているオフィスソフトは、Microsoft社製と同じようなことが出来る上に、それが無料で使えるというのが大きな魅力となっています。
しかし、あくまで『同じような』であって、『同じ』ではありません。
Microsoft社製のオフィスソフトとGoogle社製のオフィスソフトの互換性を比較検証したサイトをいくつか見てみても、「互換性は高まってきているものの100%ではない」という結論ばかりですし、実際にお客様から相談を受けている私の体験談としてもやはり「100%ではない」というのが感想です。
では、「完全に再現されない」という点の一体何が良くないのでしょうか。
2-2 要件不備や様式不備のリスクの上昇
補助金の様式は当然に、国・自治体といった、いわゆる『役所』が作っているわけですが、役所が作ったこれら資料はMicrosoft社製のオフィスソフト(Word、Excel、PowerPoint)によって作成されています。
そしてこれら様式には、チェックボックスやリストボックスなど様々な機能を用いて作成されていることも珍しくありません。
様々な機能を用いた様式自体は、役所が申請者側の作業負荷軽減を考えた上でのものであり、ありがたいことなのですが、実はこれら機能はGoogle社が提供しているオフィスソフトでは完全に再現されない場合があります。
そして、完全に再現されないことによって生じる最も大きいリスクは、
要件不備・様式不備扱いになる可能性がある
ということです。
例えば、中小企業が申請要件となっている補助金があったとします。
そしてこの補助金の様式がエクセルで用意されていたとします。
そしてこのエクセル様式に、
申請要件を確認する項目の1つとして「申請者は大企業ではない」という項目があり、チェックボックスが設置されていて『はい』にチェックを入れなければいけない
とします。
結構ありがちな様式ですが、この様式ファイルをMicrosoft社製以外のソフトで編集したが故に、
チェックボックスが再現されない → チェックを入れられない
というケース(ご相談さま)を何度となく見たことがあります。
チェックを入れらない以上、もちろんこれは要件不備や様式不備扱いになります。
そしてもちろん、
要件不備や様式不備は、内容勝負(審査)という土俵に上がる前に一発で不採択
です。
2-3 申請者側で上手く再現出来ても済まない可能性
ちなみにこの「様式が再現されない」リスクは、
Microsoft社製のオフィスソフト → Google社製オフィスソフトで開く
※言い換えると、役所側 → 申請者側
で起こる可能性がもちろんありますが、仮に上手く様式が再現されてチェックを入れられたとしても、Google社製オフィスソフトで編集されたファイルを、役所側のPC環境が正しく再現出来るとは限りません。
以前は紙申請が主流でしたから、申請者側の環境で様式が上手く再現されてチェックを入れられれば、印刷して郵送、で済みましたが、電子申請が主流となり、電子ファイルを送る必要が増えた昨今では、
- 申請者側で様式が正確に開けない可能性
- オンライン申請されたファイルを役所側が正確に開けない可能性
この2点が生じる可能性があります。
要は、一発不採択のリスクが、申請者側と役所側、2回もあるということです。
これは明らかに大きなハンデですので、役所側がMicrosoft社製のオフィスソフトを用いている以上、申請者側もMicrosoft社製のオフィスソフトを用いて申請すべきと言えるでしょう。
3.リスク② レイアウトが崩れてしまう可能性がある
リスクの1つ目として、要件不備や様式不備という、いわば『門前払いのリスク』があることを書かせていただきました。
上手く門前払いを回避出来て、門の内側に入れたとしても、実はそこにもまたリスクがあります。
補助金は、要件さえ満たしていれば誰でも交付を受けられるというものではなく、申請書の内容に対して審査側が点数付けをしていき、点数が高い申請から順に採択されるという、入試のような『偏差値制度』が採用されています。
そのため申請書には、自身の申請内容がいかに素晴らしいか、表・グラフ・図などを用いて見栄え良く資料作成することも攻略のポイントの1つとなります。
しかし、ここでもまた、先ほどあげた『再現性(互換性)が100%ではない』という壁が立ちはだかります。
申請者側がせっかく図などを用いて見栄え良く作っても、レイアウトが崩れることで意図が伝わらない資料になってしまいます。
要件さえ整っていればいいのであればそれでもまだ何とかなるかもしれませんが、上述の通り、補助金はコンペ方式です。
他者との比較(勝負)で「意図が伝わらない資料」というのは非常に大きなハンデと言えるでしょう。
また、『申請者側が提出した資料のレイアウトが受け取った役所側で崩れてしまう』というリスクもそうですが、そもそも、『役所側が用意した様式のレイアウトが申請者側が開いた際に崩れてしまう』というリスクも持っています。
役所側は、当然(?)、自分たちが作成した様式が見やすいと思っているわけですから、『役所側が用意した様式のレイアウトが崩れている』という状況は、すなわち、役所側は見づらい様式になっている、と言えるでしょう。
門前払いを回避して門の内側に入れてもなお、リスクが存在しているため、やはりMicrosoft社製のオフィスソフトを用いて申請すべきと考えます。
4.リスク③ 審査側が不採択にしやすい
リスク1は門前払いについて、リスク2で門の中に入れたとしても、ということで記載いたしました。
と来れば、3つ目はやはり出口です。
『再現性(互換性)が100%ではない』以上、どこかに何かしら、不完全な状態となってしまっている可能性が高いと言えます。
しかし、
事務局側の温情で様式不備にはならなかったとしましょう。(リスク1が回避出来たとしましょう)
また、内容についても「まぁ読み取れなくはない」として審査してもらえるとしましょう。(リスク2が回避出来たとしましょう)
「事務局側の温情」、「まぁ読み取れなくはない」、これらに共通するのは何か分かりますでしょうか。
そう、機械的ではなく『心情』です。
審査は機械ではなく人がするものですから、どうしても『心情』は排除できません。
(そもそも機械的な審査であれば門前払い(リスク1)の時点で終了している)
なぜ『心情』なんていう話しを急にしたのか、それを説明していきます。
補助金によっては求めに応じて「不採択理由を教えてあげる」という制度を採用している補助金もあります。
私も官僚時代に「不採択理由を教える」を経験済みなのですが、正直言って、これ、かなりの負担です。
難しいのは、不採択理由を教えた際に「じゃあそこを直せば次は絶対採択してもらえるんですね!」と相手に受け取られないように伝えなければならず、それを考えるのが大変な負担になるのです。
度々になりますが、補助金は要件さえ整えば誰でも受給出来るというものではありません。
「直せば次は絶対採択」には絶対になりません。
そのため、誤解を生まないように抽象的に伝える必要があり、それを考えるとにかく労力になります。
また、「不採択理由を教えてあげる」という制度を採用していない補助金であっても、税金を原資にしている以上、アカウンタビリティ(説明責任)からは逃れられません。
1件1件求めに応じて審査基準や不採択理由を教えないにしても、政治家や裁判所など、いつ誰に何を求められてもいいように、内部的には当然に理由をコメントとしてまとめ、保持しています。
上記を踏まえた上でご自身が審査官となって審査&不採択理由を伝えることを想像してみてください。
内容的に甲乙つけがたい申請案件Aと申請案件Bがあったとします。
そして予算の都合上、AかBのどちらか一方しか採択が出来ないという中で、
- Aは様式不備が見られレイアウトも崩れている
- Bは様式もレイアウトも完璧
内容が同じくらいであれば、ほぼ100%の方が申請案件Bを採択するのではないでしょうか。
そして、申請案件Aの不採択理由として、あれこれ細かく伝えるのではなく「様式不備」として伝えてしまいたい、という心理が芽生えないでしょうか。
これが『心情』です。
そう
様式不備、レイアウト崩れは不採択にしやすいのです。
そしてこの心情こそ、説明責任こそ第3のリスクというわけです。
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5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
入り口・中・出口それぞれでMicrosoft社製のオフィスソフトを用いて申請すべき理由を書かせていただきました。
- 書類はとにかく正確性重視!
- リスク1 要件不備・様式不備となる可能性が高まる
- リスク2 レイアウトが崩れてしまう可能性がある
- リスク3 不採択にしやすい
という構成で記事を書かせていただきました。
これらは、自身の環境でレイアウトを整えて印刷して紙媒体で申請すればまだ回避出来るかもしれませんが、時代の流れにより今は多くの補助金がオンライン申請に移行しています。
昔と同じ感覚では難しいというのは、役所側もしかり、我々も変化していかなければならないということなのかもしれませんね。
ちなみに、Microsoft社製のオフィスソフトをわざわざ買わずとも、当事務所では、お客様がGoogle社製のオフィスソフトで作成したものをこちらでMicrosoft社製のオフィスソフトへ転記する(作成し直す)ことも含めて申請をお手伝いさせていただくことが可能です。
もちろんこれは当事務所が行政書士事務所だから可能な対応です。
行政書士は、申請者に代わって書類を作成することが可能です。
そして、民間企業など行政書士以外が申請者に代わって書類を作成することは違法となります。
当事務所は行政書士事務所ですので、お客様がGoogle社製のオフィスソフトで作成したものをMicrosoft社製のオフィスソフトへ転記した上で申請をお手伝いさせていただくということは法に問われずに行えますのでご安心ください。
今回紹介した内容があなたのビジネスをより効率的に進める手助けになれば嬉しいです。
補助金は『募集期間』があるため、「知った時にはもう終わってた、、」ということが起こりがちです。
ぜひ当事務所では補助金に関する情報発信を行っておりますので、定期的に覗きに来ていただければ幸いです。
もちろん、当事務所でもお手伝いさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。
※民間企業など行政書士以外が申請者に代わって書類を作成することは違法です。行政書士以外の書類作成代行の広報にはお気を付けください。
今回は以上になります。
ご相談やご不明点などございましたら当事務所までご連絡ください。
各種支援制度が続々と動き始めていることから当事務所の業務状況次第ではご依頼をお受け出来ない事態も考えられます。
ご興味がありましたらお早めにご一報ください。
皆さまの持続的な事業運営を願っております。
それではまた
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