8月締め切りのオススメ補助金5選~月末定期情報~


皆さまこんにちは。
ビジネス支援行政書士 ライズ法務事務所の米山です。
当事務所では補助金申請サポートなどを主業務としており、行政書士の中でも数少ない認定支援機関として経済産業省から認定されている事務所となります。

晴れている日のことを天気がいいと言いますが、果たしてこの酷暑の連続に対して天気がいいと言っていいものでしょうか、、
無理をせず、でも歩みを止めずに頑張っていきたいと思います!!

ということで、
「各月のオススメ補助金」の8月締め切り補助金を書いていこうと思います。

補助金の締め切りはあっという間にやってきます。
早め早めの対応が必要ですので、是非この記事をお役立ていただければ幸いです。

資金繰りに悩まれている事業者さんはもちろん、事業者の申請支援を行う士業者にとっても有益な内容になっていると思います。
なお、私の事務所が都内にあるということで、基本的には、区・都・都内の市区町村の補助金を紹介する内容となっておりますので、あらかじめご了承ください。

それではいきましょう

1.国の補助金

 1-1 第13次 小規模事業者持続化補助金(一般型)

トップバッターは国の補助金から『小規模事業者持続化補助金(一般型)』を紹介いたします。
現在募集中のものが第13次公募と、ロングランの補助事業のためご存知の方も多いかもしれませんが、改めて概要等を説明いたします。

こちらは経済産業省の補助金で、小規模事業者等が取り組む販路開拓等の取組を支援することを目的とした補助金となっております。
締め切りは2段階ありますので注意が必要です。

第1段階:8月31日(木)
第2段階:9月7日(木)

この2段階制というのがこの補助金の特徴でもありますし、注意が必要なポイントにもなっていますので説明させていただきます。

この補助金は、地域の商工会議所(または商工会)窓口に提出して「事業支援計画書」(様式4)の交付を受けることが申請条件の1つとなっています。
まぁ簡単に言えば、商工会議所(または商工会)のお墨付きを得た上で申請してね、という制度になっているということです。
そして、このお墨付きを得る締め切りが、上記の『第1段階』ということになります。
お墨付きを得た上で、『第2段階』の期日までに申請する必要がある、という段取りとなりますのでご注意ください。

それでは改めて補助金の概要になります。

(1)補助金の概要

簡単に概要をまとめると下図の通りとなります。

公式サイトを基に当事務所にて作成
(2)特徴①:規模の大きい企業が入ってこない

対象者が「小規模事業者」に限られており、規模の大きい企業が入ってこない、すなわち、同じ土俵での勝負というのが1つの特徴となっています。

(3)特徴②:採択率が高い

直近の結果である第11回の採択率は約59%と6割を切りましたが、第10回の採択率は約63%、第9回の採択率は約64%となっており、補助金の中では採択率が高い補助金となっています。
※ちなみに、前回(第11回)でひと区切りとなっており、前回の第12回から新制度となっています。すなわち、6割を切る結果であった第11回がリニューアル前の最終回でした。

(4)特徴③:補助対象となる経費が多様

上図のとおり、認められる経費が①~⑪まで非常に幅が広く、かなりの事業費がこの補助金の対象となることが特徴となっています。

(5)総論

規模がそこまで大きくなく、かつ、初めて補助金を申請する方に向いている補助金となっています。
なお、繰り返しになりますが、申請締切日とは別に、商工会議所(場所によっては商工会)への締切期限が1週間早く設けられている点にご注意ください。
また、郵送でも電子申請でも申請は可能ですが、前回(第12回)から郵送の場合は減点調整が入ることとなりましたので注意してください。

(5)公式HPのURL

第13次 小規模事業者持続化補助金(一般型)の公式サイト

 1-2 第2次 副業・兼業支援補助金

続いても国の補助金から
『第2次 副業・兼業支援補助金』を紹介いたします。
※『中小企業新事業創出促進対策事業費補助金(副業・兼業支援補助事業)』が正式名称なのですが、長いので、『副業・兼業支援補助金』と表記させていただきます。

この補助金はその名の通り、兼業・副業を後押しすることを目的とした補助金となっております。
ただし、注意点として、個人事業主自らが副業するための設備費が補助対象となっているのではなく、従業員を送り出す、もしくは、受け入れる場合に補助対象となります。
締め切りは8月17日(木)18時までとなっています。
23時59分までではない点に注意してください。

(1)補助金の概要

公式HP・公式資料が分かりやすいので活用いたします。

(2)特徴①:求人掲載料が対象

10回以上公募が続いている小規模事業者持続化補助金や事業再構築補助金など多くの補助金では求人のための費用は補助対象外となっております。
そのような中で、この補助金では求人掲載料が対象となっており、かなり珍しい補助金となっております。

(3)特徴②:締め切りから採択結果発表までが早い!

上の画像で、「公募締切:8月17日」、「採択結果発表:9月上旬」となっている点に着目された方はあまり多くないのではないでしょうか。
しかし、2週間~3週間で結果が出るというのはかなり早い部類に入ります。
例えば、度々比較対象に出してしまいますが、小規模事業者持続化補助金の最新の採択結果である第11回では、2月20日に申請締め切り、採択結果発表は4月27日と、約2か月要しています。
そのような中で、この補助金では約2~3週間で結果が出ており、早いことが分かるかと思います。
速く結果が出ればそれだけ事業を早く動かせることになりますから、事業者にとってはありがたい補助金と言えるのではないでしょうか。

(4)特徴③:申請は電子申請のみ!

だいぶ電子申請が浸透してきているとは言え、まだまだ郵送で受け付けている補助金も多い中、この補助金は電子申請のみとなっています。
すなわち、電子申請用ID(GビズID)が必要となりますが、GビズIDは発効までに1~2週間要しますので、計画を立てて、期日に余裕を持って申請手続きを行う点に注意が必要です。

(5)総論

少し前までは副業・兼業をしている人の方が珍しかったですが、いよいよ国が補助金を用意する時代になりました。
個人事業主自らが副業をする場合の支援制度ではありませんが、従業員の副業を後押しすることで補助金が得られますので、時代の流れに乗りつつ補助金を得て事業運営を安定させる、ということを検討してみる価値はあるのではないでしょうか。

(5)公式HPのURL

第2次 副業・兼業支援補助事業の公式サイト

 1-3 SSの設備導入等支援事業

国の補助金をもう1つ
ガソリンスタンド向けの補助金という対象者がかなり限定的な補助金を紹介いたします。

(1)補助金の概要

簡単に概要をまとめると下図の通りとなります。

公式サイトを基に当事務所にて作成
(2)特徴①:多くの費目が対象

ガソリンスタンドの経営には多くの設備が必要となることもあり、補助対象経費も9費目とかなり多いのが特徴となっております。特に、地下タンクについては、埋設から年月が経過していて経年劣化が起きているガソリンスタンドも多い中で、「地下タンク等の入換」が補助対象となっているのはかなり魅力的な補助金と言えると思います。

(3)特徴②:補助金額が高額!

多くの費目が対象であることに加えて、補助金上限額が3,000万円という高額である点も特徴の1つにあげられます。
3,000万円までというのは様々な条件を満たすため対象になる方はそう多くはありませんが、該当する場合は間違いなくガソリンスタンド経営の大きな助けとなるはずです。

(4)特徴③:ガソリンスタンドはライフライン!

脱炭素化などの流れにより、化石燃料を主に取り扱うガソリンスタンドはやや肩身の狭い思いをしているかもしれませんが、ガソリンや灯油などの化石燃料は今でも生活を支える重要なライフラインに変わりありません。
ぜひ補助金を活用して安定経営を図っていただければなと思います。

(5)総論

ガソリンスタンド向けの補助金ということで決して万人が対象となる支援制度ではありませんが、ガソリン価格が度々ニュースになるほど生活の必需品であるガソリンや灯油は多くの方に無関係とは言えないエネルギーの1つです。
もし身近に経営に悩んでいるガソリンスタンドの方がいらっしゃるのであれば是非この支援制度を紹介してあげていただければと思います。

(5)公式HPのURL

SSの設備導入等支援事業の公式サイト

2.東京都の補助金

 2-1 中小企業・スタートアップ等の研究開発助成及び事業化支援

東京都からも色々と支援制度が出ています。
その中の1つ、都内の法人・個人や創業を計画している個人が行う研究開発に係る経費の一部を助成する支援制度を紹介いたします。

(1)補助金の概要

公式HP・公式資料が分かりやすいので活用いたします。

(2)特徴①:高額な補助金額と高い補助率!

最も大きな特徴としては、高額な補助金額と高い補助率であることがあげられます。
補助金の上限額としては8,000万円!
補助率は2/3!
となっています。
高額の補助金として知られている国の支援制度である「もの補助」が通常枠で1,250万円ということを考えると、この制度がいかにすごいことかお分かりになるのではないでしょうか。

(3)特徴②:創業前であっても対象

事業者を対象にした補助金の多くは既に事業をスタートさせている者(法人なり開業届を出している個人)を条件としていますが、こちらの補助金は、申請時点では創業前であっても、交付決定後速やかに法人登記なり開業届を出すことで補助金を受けられる制度となっています。

(4)特徴③:他企業・大学・公設試験研究機関等との連携が必要

高額な補助金上限額、高い補助率、創業前でも申請可能、というなかなか手厚い支援制度ではありますが、その代わり(?)、他企業・大学・公設試験研究機関等との連携が必要というハードルが存在しています。
ですので、少し具体的に書くと
アイデアを持っていて、企業に持ち込み済みで、好感触を得ている創業前の個人
などが対象者ということになります。

(5)総論

8,000万円という高額な補助金額、2/3という高い補助率、創業前でも申請が可能という、かなり特色のある支援制度となっており、研究開発に対する東京都の力の入れ具合が見て取れます。
他企業・大学・公設試験研究機関等との連携が必要というハードルは確かに存在するものの、これも見方を変えれば、研究開発に対して東京都が本気だと見ることが出来ます。
研究開発のアイデアを持っている方はこちらの支援制度を逃す手は無いと思いますので是非ご検討ください。

(6)公式HPのURL

中小企業・スタートアップ等の研究開発助成及び事業化支援の公式サイト

3.市区町村(都内)の補助金

23区の1つ、江東区からも支援制度が出ていますので、今回は、事務所等の家賃補助制度を紹介いたします。

 3-1 江東区 創業支援事務所等賃料補助金

(1)補助金の概要

簡単に概要をまとめると下図の通りとなります。

公式サイトを基に当事務所にて作成
(2)特徴①:家賃が補助対象!

店舗賃料が出る補助金自体が珍しいですが、この補助金は店舗賃料の支援そのものを目的としているかなり珍しい支援制度になります。また、補助金額も最大で10万円/月となっており、補助率が1/2であることを考えると、20万円/月の店舗であれば支援を最大限に受けることが出来ることを意味していますので、非常に魅力的に設定されていると言えます。

(3)特徴②:対象期間が最長2年間

補助金などの行政支援サービスでネックなことの1つが、多くの補助金で対象期間が1年以内であることがあげられます。これは『予算単年度主義』という行政の基本原則であるため、ある種仕方のないことではあるのですが、この補助金では最長24か月と、2年間の家賃支援となっており、珍しい事業と言えます。
創業年度に店舗賃料という固定費の中でも大きな支出を抑えられれば中長期的な視点で事業戦略を立てることが可能となります。

(4)総論

創業時に最も不安になるのは何と言っても費用面ではないでしょうか。
この補助金は、創業年度から最大2年間、固定費の中でも大きな負担となりがちな店舗賃料を抑えることが可能なため、条件に合うのであれば申請を検討すべきと言えると思います。
なお、補助金の募集開始は9月スタートですが、既に公式HPもあり、新規創業を考えている方(もしくは創業したばかりの方)には朗報かなと思いましたので、早めに今回の紹介とさせていただきました。

(5)公式HPのURL

江東区 創業支援事務所等賃料補助金の公式サイト

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。
『8月締め切りのオススメ補助金5選』として、

  • 第13次 小規模事業者持続化補助金(一般型)【国の補助金】
  • 第2次 副業・兼業支援補助事業【国の補助金】
  • SSの設備導入等支援事業【国の補助金】
  • 中小企業・スタートアップ等の研究開発助成及び事業化支援【都の補助金】
  • 江東区 創業支援事務所等賃料補助金【区の補助金】

を紹介させていただきました。

補助金は『募集期間』があるため、「知った時にはもう終わってた、、」ということが起こりがちです。
ぜひ当事務所では補助金に関する情報発信を行っておりますので、定期的に覗きに来ていただければ幸いです。

もちろん、当事務所でもお手伝いさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。
民間企業など行政書士以外が申請者に代わって書類を作成することは違法です。行政書士以外の書類作成代行の広報にはお気を付けください。

今回は以上になります。

ご相談やご不明点などございましたら当事務所までご連絡ください。
※新年度となり、各種支援制度が動き始めると当事務所の業務状況次第ではお受け出来ない事態となることも考えられます。
ご興味がありましたらお早めにご一報ください。

皆さまの持続的な事業運営を願っております。
それではまた

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