持続化補助金の資料を読む際のオススメの順番~資料が多くて悩んでいる方向けのお話~


皆さまこんにちは。
ビジネス支援行政書士 ライズ法務事務所の米山です。
当事務所では補助金申請サポートなどを主業務としております。

新年度になり、補助金の動きが活発化してきております。
新年度の支援制度を動かすにあたり中央官庁内部でどんなことが行われているのか、といったことは機会があれば書きたいと思いますが、今回は別のお話。

3月29日から6月3日までを受付期間として『小規模事業者持続化補助金(一般型)』の申請受付が始まっています。

『小規模事業者持続化補助金』は、製造装置の購入費や広報費のほか、旅費・補助事業のために雇用したアルバイトの費用も対象となる等、認められる経費の幅が広く人気の高い補助金の1つです。

その一方で、お客様から
「公式HPでは、漏れなく伝えようと丁寧に沢山資料を作ってくれるのはありがたいけど、逆に資料が多すぎて読むのが、、」
というお声を頂くことがございます。

そこで、今回は、小規模事業者持続化補助金の資料を読むオススメ順番を書いていきたいと思います。
この記事で少しでも「補助金を使ってみようかな」という気持ちに転じてもらえたなら嬉しい限りです。

それではいきましょう

1.「小規模事業者持続化補助金(一般型)」の直近の採択率

多くの方に「補助金を使ってみようかな」と思って頂きたいので、まずは「小規模事業者持続化補助金(一般型)」の直近の採択率を見てみましょう。
2022年4月5日現在、直近では第6回分の採択結果が公表されております。

申請のあった9,914件について外部有識者による厳正な審査を行った結果、6,846件の採択事業者を決定しました。

引用元:中小企業庁HP「令和元年度補正予算「小規模事業者持続化補助金」の「一般型(第6回締切分)」の補助事業者が採択されました」より抜粋

6,846件/9,914件なので、採択率は69.1%となっております。
当事務所でもたまに取り上げている事業再構築補助金の採択率が4割前後であること考えると7割に迫る採択率というのはかなり高いということが分かるかと思います。
※ちなみに、第1回分は7,308件/8,044件で、90.9%の採択率となっています。

2.オススメの資料を読む順番

補助対象経費の豊富さ、採択率の高さから魅力あふれる「小規模事業者持続化補助金(一般型)」ですが、一方で、この補助金に限った話ではありませんが、読まなければならない資料が多いという、最初に訪れるハードルとも言える状況なのもまた事実です。

そのようなお悩みを持たれる方に対して当事務所としてオススメする資料の読む順番がございます。

ちなみに公式HPはこちら↓
https://r3.jizokukahojokin.info/index.html

公式HPでは、ガイドブックに「最初にこちらをご確認ください」とあります。
補助金に慣れている方、文字を読むのが苦じゃない方はそれが良いかと思いますが、上記の悩みをお持ちの方は、掲載されている順番通りに読んでいくのではなく、ガイドブックの2つ下にある『参考資料』から読むのがオススメの順番になります。

3.『参考資料』から読むのがオススメな理由

ガイドブックの2つ下にある『参考資料』を開いていただき、4ページ目の下段に書かれている「販路開拓のための取組事例」をまずはご覧いただくのがオススメです。

理由は、何と言っても「この補助金で何が出来るのかのイメージを持ちやすい」ことにあります。

皆さまの中にも学生時代に「この勉強、何の役に立つんだ?」という感情を持ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

どうしても「これが何の役に立つのか見えない」状態で資料を読み込むのは理解が進まないですし、何とも言っても苦痛を伴います。

そのため、まずは『取組事例』を読み「自分の事業だとどんなことが出来そうかな」とイメージを持つことを先に行います。

この順番にすることでその後に読む資料の理解力が向上します。
また、イメージを持った状態で資料を読むことで、やりたいことのイメージをより膨らませられることが出来ます。

4.参考資料の取組事例の内容

実際に参考資料にはどんな事例が載っているのか、一部抜粋して記載いたします。

  • 新商品を陳列するための棚の購入
  • 新たな販促用チラシの作成、送付
  • 新商品の開発にあたって必要な図書の購入
  • 店舗改装(小売店の陳列レイアウト改良、飲食店の店舗改修を含む。)※「不動産の購入・取得」に該当するものは不可

ちなみに「最初にこちらをご確認ください」という案内の通り『ガイドブック』を上から順番に読んでいこうとすると、こんな感じで読み始めることになります。

  • 小規模事業者持続化補助金(=持続化補助金)は、小規模事業者が自社の経営を見直し、自らが持続的な経営に向けた経営計画を作成した上で行う販路開拓や生産性向上の取組を支援する制度です。
  • 販路開拓に必要な経費の一部を補助します。

いかがでしょうか。
『ガイドブック』を上から順番に読むよりも取組事例を読んでからの方がイメージが湧きやすいのが実感出来るのではないでしょうか。

5.注意点

参考資料の取組事例から読むにあたって、注意点が2つほどあります。

  • この補助金ではWEBサイト構築費も補助対象となっておりますが、事例には記載されていません。これは、WEBサイト関連費のみでの申請が認められていないからではないかと推察しています。
  • 参考資料6ページ目にも取組事例が書かれており、「新たに経理・会計ソフトウェアを購入し、決算業務を効率化する」などIT利活用の魅力的な内容が書かれております。が、実は6ページ目は『業務効率化』というもので、業務効率化だけでは申請が出来ません。

このため、「参考資料」だけ読んで終わりにするのではなく、他の資料をきちんと読むことは必須になります。

6.まとめ

それでは今回のまとめです。

  • 「小規模事業者持続化補助金(一般型)」は、直近の採択率が7割近く、また、補助対象として認められる経費の幅も広く魅力的。
  • 一方で、この補助金に限った話ではないものの、読まなければならない資料が多い。
  • 公式HPでは、ガイドブックに「最初にこちらをご確認ください」とあるが、『参考資料』の4ページ目の下段に書かれている「販路開拓のための取組事例」から読むのがオススメ。
  • 『ガイドブック』を上から順番に読むよりも取組事例を読んでから他の資料を読んだ方がイメージが湧きやすく理解度が深まりやすい。
  • ただし、「参考資料」だけ読んで終わりにするのではなく他の資料もきちんと読むことは必須。

今回は以上になります。

ご相談やご不明点などございましたら当事務所までご連絡ください。
※新年度の各種支援制度が動き始めてきているため、当事務所の業務状況次第ではお受け出来ない事態となることも考えられます。ご興味がありましたらお早めにご一報ください。

皆さまの持続的な事業運営を願っております。
それではまた

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