4月締め切りのオススメ補助金5選~月末定期情報~
皆さまこんにちは。
ビジネス支援行政書士 ライズ法務事務所の米山です。
当事務所では補助金申請サポートなどを主業務としており、行政書士の中でも数少ない認定支援機関として経済産業省から認定されている事務所となります。
ありがたいことに3月24日(金)締切の事業再構築補助金の申請支援のご依頼を多くいただいていたため、更新が少し空いてしまいました。
ですが、こちらの定期配信はしっかりとやらせていただきます!
ということで、
「各月のオススメ補助金」の4月締め切り補助金を書いていこうと思います。
補助金の締め切りはあっという間にやってきます。
早め早めの対応が必要ですので、是非この記事をお役立ていただければ幸いです。
資金繰りに悩まれている事業者さんはもちろん、事業者の申請支援を行う士業者にとっても有益な内容になっていると思います。
なお、私の事務所が都内にあるということで、基本的には、区・都・都内の市区町村の補助金を紹介する内容となっておりますので、あらかじめご了承ください。
それではいきましょう
目次
1.国の補助金
1-1 インバウンドの地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツ造成支援事業
トップバッターは国の補助金から『インバウンドの地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツ造成支援事業』を紹介いたします。
こちらは観光庁の補助金で、インバウンドの地方誘客や観光消費の拡大を促進を目的とした補助金となっております。
締め切りが4月7日(金)までと、期限までの日数があまりありませんのでご注意ください。
(1)補助金の概要
この補助金には3つの類型があり、それぞれ事業の趣旨や、補助要件・対象経費が異なっているのが特徴です。
公式ホームページに掲載されている表が見やすいですので、そのまま転載させていただきます。
(2)特徴①:補助率が10/10
最も大きな特徴としては、なんと言っても400万円までは補助率が10/10であることです。
ただ、少し気を付けなければならない点があり、申請の下限額がある点です。
事業費として600万円(補助金額として500万円)以上という条件があるため、全額補助金負担で事業を実施するということは残念ながら出来ません。
しかし、『500万円/600万円』、すなわち手出し分は100万円で済むというのは非常に魅力的な内容かと思います。
(3)特徴②:プロモーション経費が対象
例えば多くの事業者が対象となる『小規模事業者持続化補助金』だとWEB関連経費は全体の1/4まで等のシバリがある中で、この補助金は、「コンテンツの造成に係る経費」の条件を満たせばプロモーション経費の割合に条件がありません。
また、認められる経費も「インフルエンサーの招聘」が認められる等柔軟性が高いのが特徴となっています。
(4)総論
政府がインバウンドによる経済活性化の本格的な再開を考えていることが読み取れる補助金となっています。
特に補助率10/10というのは驚きです。
観光事業者は一考の余地がある補助金と言えるでしょう。
(5)公式HPのURL
インバウンドの地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツ造成支援事業の公式サイト
1-2 第14次 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
2つ目も国の補助金から
『ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(通称:もの補助』を紹介いたします。
今回で第14次申請となるロングランの補助事業のためご存知の方も多いかもしれませんが、改めて概要等を説明いたします。
こちらは経済産業省の補助金で、サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援することを目的とした補助金となっております。
締め切りは4月19日(水)までとなっています。
期限までの日数があるように見えるかもしれませんが、作成すべき資料の難度が高く、実はそれほど日にちに余裕がありませんので早めに取り掛かる必要があります。
(1)補助金の概要
簡単に概要をまとめると下図の通りとなります。
(2)特徴①:補助金額が高額!
最も大きな特徴としては、補助金上限額が1,000万円を超えるという、高額である点があげられます。
5,000万円までというのは様々な条件を満たすため対象となる方は減ってしまいますが、1,250万円であれば多くの方が対象になり得ます。
(3)特徴②:多くの費目が対象
高額な補助金額に加えて、11費目というかなり多くの費目が補助対象となっております。消耗品費など細かい経費は対象外だったりしますが、事業の根幹を成す大きな経費はおよそほとんど対象となっております。
(4)特徴③:難易度が高い
直近の結果である第13回の採択率は約58%となっています。
6割近いのであれば悪くないという印象を抱かれるかもしれませんが、もの補助は、以前は認定支援機関の協力が条件となっていた補助金で(現在はその条件は緩和)、その名残からか、今でも多くの『プロ』が申請支援をしております。
プロが参戦している中で6割を切っているわけですから、難易度は決して低くない(むしろ高い)ということが分かるかと思います。
(5)総論
新商品開発などにチャレンジする場合には、金額も高く、対象と出来る経費も多いため、真っ先に候補に入ってくる補助金となっています。
その一方で、資料作成にはそれなりの技術が必要である等高難度であるという点に注意が必要です。
(6)公式HPのURL
第14次 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金の公式サイト
2.東京都の補助金
2-1 若手・女性リーダー応援プログラム助成事業
東京都からも色々と支援制度が出ています。
その中の1つ、都内の女性事業者・若手事業者を対象にした支援制度を紹介いたします。
(1)補助金の概要
公式HP・公式資料が分かりやすいので活用いたします。
(2)特徴①:対象者が限定的
都内で創業を考えている女性や若い男女が対象、開業場所が都内商店街内である必要がある等、要件がかなり限定的となっているのが特徴です。
加えて、採択率も高くなく難易度が高そうにも見えます。
しかし、私が注目したのは倍率ではなく、令和4年度第1回の採択件数がわずか3件のみであるという点です。
おそらく、要件を満たしていない、もしくは申請内容が採択基準を満たしていない申請がほとんどだったのではないかと想像出来ます。
一見、使いづらそうに見えるこの補助金ですが、言い換えると、要件に合致する方であれば競争相手が少ないですので、きちんと準備をすればむしろ狙い目な補助金と言えるのではないでしょうか。
(3)特徴②:家賃が補助対象
店舗賃料が出る補助金自体が珍しいですが、この補助金は更に最大2年間も家賃補助があるので特徴です。また、家賃補助に係る補助率も3/4、15万円/月と非常に魅力的に設定されています。
(4)特徴③:申請機会は3回
申請スケジュールが最初から3回分示されているのもこの補助金の1つの特徴となっています。
今回は4月分の補助金を紹介するというテーマでこの補助金を紹介していますが、この記事を読んでいただきこの補助金の存在を初めて知ったという方は、無理に第1回応募に申し込むのではなく、じっくり腰を据えて第2回に申し込む、というのも1つの戦略かなと思います。
(5)総論
創業時に最も不安になるのは何と言っても費用面ではないでしょうか。
この補助金は最大2年間、総額730万円が交付されますので、条件に合うのであれば申請を検討すべきと言えると思います。
ただし、令和4年度第1回の採択件数がわずか3件のみという結果が示す通り、しっかりとした準備が必要不可欠となります。
(6)公式HPのURL
2-2 東京産農産物の流通促進事業
続けて東京都の補助金
東京産農産物を都内に流通させ、地産地消を図ろうとする新たな取り組みに対して支援する制度を紹介いたします。
(1)補助金の概要
簡単に概要をまとめると下図の通りとなります。
(2)特徴①:都内で地産地消!
地産地消と聞くとどうしても地方都市を思い浮かべてしまいますが、もちろん東京にも素敵な農産物が沢山あります☆
この補助金は、そんな素敵な東京産農産物に対しての支援制度という、レアな制度という補助金の存在自体が特徴の1つとなっています。
(3)特徴②:人件費が補助対象になる
事業をする上で重たくのしかかってくる1つが人件費になります。
この補助金では人件費が補助対象となっています。
人件費を補助対象となっている支援制度はそう多くはなく、貴重な支援制度であると言えます。
(4)特徴③:高い補助上限額
都の補助金で上限額1,000万円というのは高額な部類になり、かなり色々と整えられるのではないかと思います。
特に都内への観光客が戻り始めている今、東京産農産物の活用というのは経営戦略上、十分にアリだと考えられますので、そのような方はこの支援制度は必見と言えるのではないでしょうか。
(5)総論
都内への観光客が戻り始めているいま、東京産農産物の活用はビジネスチャンスと言えます。
採択予定件数が4件程度と、決して容易な部類ではありませんが、検討してみる価値は大いにある補助金と言えるのではないでしょうか。
(6)公式HPのURL
2-3 飲食事業者の業態転換支援事業
ラスト、5本目も東京都の補助金から
新型コロナウイルス感染症の影響により、大きく売上が落ち込んでいる都内中小飲食事業者が、新たなサービスとして「テイクアウト」「宅配」「移動販売」を始める場合、その経費の一部を支援する制度を紹介いたします。
※こちらの補助金は申請期限が5月7日(日)までと、「4月締め切りの補助金」ではないのですが、GWが明けてすぐということもあり、今回紹介させていただきます。
(1)補助金の概要
簡単に概要をまとめると下図の通りとなります。
(2)特徴①:テイクアウトや宅配は今やニューノーマル
徐々に感染症騒動も落ち着きを見せ始め、休みの日ともなれば都内での人出がだいぶ戻ってきている印象を受けますが、その一方で、飲食店におけるテイクアウトや宅配は今や感染症騒動が落ち着いている・いないに係わらずニューノーマルになっていると言えます。
すなわち、持っていて当たり前となったテイクアウトや宅配機能を補助金で実装出来るというのは非常にありがたいと言えるのではないでしょうか。
(3)特徴②:多くの経費が補助対象になる
車両費を補助対象としていない補助金が多い中、テイクアウトや宅配が目的ということもあり、車両が対象となるのが特徴となっています。
加えて、タブレット端末も対象であり、店舗運営の効率化も図ることが可能なラインナップとなっています。
(4)特徴③:いつまで続くか分からない(申請するなら早め!)
名目が「新型コロナウイルス感染症の影響により、大きく売上が落ち込んでいる都内中小飲食事業者」への支援であり、感染症騒動も落ち着きを見せ始めている今、この補助金がいつまで続くかは未知数です。早めに申請するのが間違いないでしょう。
(5)総論
テイクアウトや宅配機能を備えている飲食店は今や珍しくなくなり、備えることでアドバンテージを取るというよりも、備えていないことがディスアドバンテージになってきているとも言えます。
本補助金の名目上は、一応「新型コロナウイルス感染症の影響により、大きく売上が落ち込んでいる都内中小飲食事業者の売上回復」ですが、補助金を使ってディスアドバンテージを解消出来るというのは非常に有用性が高いと考えられます。
いつまで続くか分からない補助金ですので、早めに申請することをオススメいたします。
(6)公式HPのURL
3.番外編
4月締め切りの補助金ではありませんので番外編という形で2つほど補助金をすごく簡単にはなりますが紹介いたします。
3-1 クリーンエネルギー自動車導入促進補助金【2023年3月23日(木)から開始】
電気自動車(EV車)やプラグインハイブリッド車(PHEV車)を購入する際に得られる補助金になります。
補助金の対象となっているのか、補助金額はいくらなのか等は車種によって異なりますのでお近くのディーラーさん等へご相談されるのが良いでしょう。
なお、公式サイトのURLは以下になります。
https://www.cev-pc.or.jp/hojo/cev.html
3-2 宿泊施設テレワーク利用支援事業(日帰り型)【2023年4月1日から6月30日(金)まで】
都内在住または在勤で働く方(個人事業主を含む)を対象に、指定の宿泊施設を原則8時00分から19時00分までをなんと1,000円で使えるという制度です。
ただ、肝心の対象施設が、23区内だとわずか3施設・多摩地域で8施設と非常に少ないのが残念。。
なお、公式サイトのURLは以下になります。
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2023/03/28/03.html
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。
『4月締め切りのオススメ補助金5選』として、
- インバウンドの地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツ造成支援事業【国の補助金】
- 第14次 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金【国の補助金】
- 若手・女性リーダー応援プログラム助成事業【都の補助金】
- 東京産農産物の流通促進事業【都の補助金】
- 飲食事業者の業態転換支援事業【都の補助金】
を紹介させていただきました。
また、番外編として
- クリーンエネルギー自動車導入促進補助金
- 宿泊施設テレワーク利用支援事業(日帰り型)
を紹介させていただきました。
補助金は『募集期間』があるため、「知った時にはもう終わってた、、」ということが起こりがちです。
ぜひ当事務所では補助金に関する情報発信を行っておりますので、定期的に覗きに来ていただければ幸いです。
もちろん、当事務所でもお手伝いさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。
※民間企業など行政書士以外が申請者に代わって書類を作成することは違法です。行政書士以外の書類作成代行の広報にはお気を付けください。
今回は以上になります。
ご相談やご不明点などございましたら当事務所までご連絡ください。
※新年度となり、各種支援制度が動き始めると当事務所の業務状況次第ではお受け出来ない事態となることも考えられます。
ご興味がありましたらお早めにご一報ください。
皆さまの持続的な事業運営を願っております。
それではまた
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