自動車整備業界に再構築補助金がオススメ理由3選~補助金でピンチがチャンスに変わるお話~
皆さまこんにちは。
ビジネス支援行政書士 ライズ法務事務所の米山です。
当事務所では補助金申請サポートなどを主業務としており、行政書士の中でも数少ない認定支援機関として経済産業省から認定されている事務所となります。
1週間前の1月13日(金)の18時をもって第8回事業再構築補助金の募集が締め切りとなりました。
現行制度での申請機会が次の第9回で最後(※)ということもあり、今回、多くの事業者様から申請のご相談をいただき、また、お手伝いをさせていただきました。
皆さま、お疲れさまでした。
また、ありがとうございました。
※第10回以降も募集はありますが、制度の見直しが予定されています。特に、成長枠(旧通常枠)においては「対象となる業種・業態は、事務局で指定します。」とのアナウンスが出ています。
すなわち、第10回以降、対象とならない業種が出てくる予定となっています。(下図参照)
そんな事業再構築補助金ですが、自動車整備業界こそこの補助金がバッチリハマることをご存知でしょうか。
今回は、『自動車整備業界に再構築補助金がオススメ理由3選』と題してその理由を解説していきたいと思います。
自動車整備業の事業者さんはもちろん、事業者の申請支援を行う士業者にとっても有益な内容になっていると思います。
それではいきましょう
1.OBD点検に必要な機材の導入費に補助金が出る
理由としてのトップバッターはこれを置いて他にはありません。
あまり報道でも見かけないため、ご存知ない方が多いかもしれませんが、いま自動車整備業界は大変革期の真っ只中にいます。
それは、自動車整備業界の2024年問題とも言うべき『2024年10月からOBD検査(OBD車検)』が開始予定となっているためです。
ここでOBD検査(OBD車検)について軽く説明いたします。
(あまり詳しく書くとそれだけで数本の記事が書けてしまうので、ここでは簡単に紹介いたします。)
ここ最近の自動車のほとんどに、衝突被害軽減ブレーキや駐車支援システムといった、何かしらのドライバーの安全運転をアシストしてくれる機能が付いています。
このように電子制御による部分が増加しているなど、最近の自動車は少し前の自動車とはそもそも構造が変わってきております。
安全な走行を維持するためには従来の点検では足りないということで、国土交通省が電子制御に関する点検を車検の項目に加えることとしました。
これのスタートが『2024年10月から』ということになっています。
※ちなみに、OBDとは「On-Board Diagnostics」の略で、国土交通省は「車載式故障診断装置」と訳していて、要は、電子機器のエラーを判断出来る装置を使って点検せよ、ということになります。
では、このOBD検査(OBD車検)と事業再構築補助金がどう繋がるのか。
ここからが本題です。
OBD検査(OBD車検)に対応するためにはそれ専用の設備を導入する必要があります。
そして、設備の導入には1,000万円オーバーという多額の導入費用が必要となります。
そしてそして、この設備導入費用が事業再構築補助金の対象となっているのです。
2024年10月から義務化されて遅かれ早かれ対応をしなければならないのなら、補助金を使って少しでも負担を軽くするというのは、自動車整備事業を継続していくためにも使わない手はないと言えるのではないでしょうか。
更に言うのならば、冒頭にも書いたとおり、第10回以降は対象とならない業種が出てくる予定となっており、引き続き自動車整備業界が対象となる保証はないため、第9回に申請をしておくのが良いかと思います。
2.地域でナンバー1になれる可能性がある
これまでの記事の内容で、OBD検査(OBD車検)が義務化された、対応には多額の導入費用が必要となる、などネガティブな印象を受けた方もおられるかもしれません。
しかし、この大変革期ですが、上手く乗ると地域でナンバー1になれる可能性を実は秘めています。
自動車整備業界のお仕事は車検だけではありません。
自動車の修理も作業対象としているところがほとんどでしょう。
株式会社ナルネットコミュニケーションズが実施したアンケート調査結果の公表記事によれば、
電動車の販売比率は今後さらに高まっていくと予想されますが、故障修理対応可の工場はハイブリッド車を含めても約45%にとどまりました。半分以上の工場が故障修理に対応していない
「【整備業界ビッグデータ】整備工場アンケート結果に見る自動車整備業界の対応」より
との結果になっています。(下図参照)
特に、自動車整備工場が過密ではない地域の場合、事業再構築補助金を活用して設備を導入して
- OBD検査(OBD車検)に対応
- ハイブリッド車など電子制御機能を持つ自動車の故障修理に対応
といった工場になると、一気に周辺工場との差別化が図られて地域でナンバー1になれる可能性があります。
3.外注費用が増える(収入増加の)可能性がある
これまで、OBD検査(OBD車検)や故障修理対応といった、ドライバーとの関係について書いてきました。
しかし、事業再構築補助金の効果はこれだけに止まりません。
株式会社ナルネットコミュニケーションズが実施したアンケート調査結果の公表記事によれば、
検査作業の1つである『エーミング』作業について、自社工場では作業不可であるがお客さんから受付をして外注することで対応すると答えている工場が約87%という回答となっています。
特に、大都市以外では移動手段として自動車は欠かせません。
すなわち、自動車整備も欠かせません。
需要が高いにも係わらず、多くの工場が外注することを検討しているという、需要と供給のアンマッチが生じています。
このため、事業再構築補助金を活用してOBD対応の設備を導入すると、ドライバーだけではなく他社工場も顧客となり、収入が増加する可能性が高まる、ということになります。
そして、このような技術色の業務は、早くスタートすればするほどノウハウが高まり、結果、より多くの業務依頼を受けるようになり、益々レベルが上がるという好循環となります。少しのスタートの差が他社と大きく差を付ける結果となるわけです。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。
『自動車整備業界に再構築補助金がオススメ理由3選』として、事業再構築補助金を使うことで
- 義務化に対応できる
- 地域でナンバー1になれる可能性がある
- ドライバーに加えて他社工場も顧客になり得る
ということを書かせていただきました。
補助金を上手く活用することで、夢物語でも綺麗事でもなく、ピンチがチャンスに変わる可能性は十分にあるということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
なお、自動車整備業界が大変革期を迎えているにも係わらずあまり報道で見かけないこともあり、事前知識が必要な分野かと思います。
そして、事業再構築補助金の資料を作成することについてもきちんとした知識が必要不可欠となっています。
※「通常枠」での採択率は4割前後となっています。こちらの記事で採択率について触れているので併せてご覧ください。
そのような中、当事務所は、事業再構築補助金の採択経験があり、OBD設備導入に関する資料作成の経験もあるという数少ない事務所となっております。
※民間企業など行政書士以外が申請者に代わって書類を作成することは違法です。行政書士以外の書類作成代行の広報の多くは違法業者によるものですのでお気を付けください。
今回は以上になります。
ご相談やご不明点などございましたら当事務所までご連絡ください。
※補正予算が成立し、各種支援制度が動き始めるため、当事務所の業務状況次第ではお受け出来ない事態となることも考えられます。ご興味がありましたらお早めにご一報ください。
皆さまの持続的な事業運営を願っております。
それではまた
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